2010年3月31日 (水)

普請その2

103308 この日の杉間伐には、大事な目的が含まれていた。

それは、中尾の歴史から紐解いて行かなければならない。

中尾の白山神社の周りには、いくつかの石像が安置されている。およそ江戸時代中期から末期にかけて安置された神様だ。

中尾の年越し・初詣の際は、神社にお参りするだけでなく、その周囲の神々様から街道沿いにある地蔵様までお参りをする。神社だけにお参りして、お神酒をもらってハイお終い、ではない。

その中に、“秋葉様”の呼び名で親しまれている、秋葉大権現が中尾を一望できる場所に鎮座している。この場所が今回のブログのポイントとなる。

安置されるに至った経緯については、今回は省略する。

その後、で、ある。

今でこそ鳥居まで車道が整備され、冬場でも神社へ行くのは容易な事なのだが、この道が整備される前は細い1本の道があるだけだった。小川を渡ってしばらく進むと斜面は急になり斜めに折り曲がりながら登っていかないと、神社へは行けなかった。

また昔の積雪は現在の比ではなく、2メートルを越えるのは常だった。秋葉様にお参りするにはそれこそ大変だった。

そこで街道沿いに、秋葉様に向けて灯篭を設置し、そこまで行かなくてもお参りできるようにした。と言う訳である。(この灯篭が設置されたのが、江戸時代末期。)

それが近年になって、その灯篭から秋葉様が見えなくなってしまった。杉がぐんぐん伸びてきて、遮った為である。(実は数年前に、秋葉様の目の前の斜面に杉林が立ちふさがり、そこを伐採したのだが、開けてみると今回の杉がさらに立ちふさがっていた。)

今回の作業は、灯篭から秋葉様が見えるように間引きしよう、というものである。

もともと杉間伐は、

森を再生する。

カブトムシ・クワガタ・蛍等の、生き物にとってやさしい環境づくりをする。

神社からの景観を良くする。

住宅地から神社が視認できる事で、治安を改善する。

等々の理由で始めた事業であるが、それがベンチ作りといったような間伐材の再利用や、中尾の歴史を見直すきっかけにつながった。

ちなみに、

現在神社の周囲にある石像は、先にも触れたように江戸時代中期頃には、そこにあったようだが、氏神様はもともとそこには無かった。

当館露天風呂の位置にあって、明治35年前後に移転したようだ。私の亡き祖母が子供の頃に、父親に手を引っ張られながら神様の移転の為の行列に参列した事を、現“爺”に語ったと言う。

103304 冒頭の写真と比べると、少し間引きされたのがわかると思う。

103306 この灯篭から対岸を覗くと、秋葉様の小さな祠(の赤い屋根)が見えるようになった。

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中尾観光組合の普請

昨年の春から、杉間伐と一連の作業に取り掛かっている。(一年のうち取り組めるのは今の時期だけ。)今年の作業も今週月曜日から始まった。

まず最初に取り組むべきことは、昨年伐採して製材をかけた木のベンチ作り。カンナをかけて塗装し、適当にカットしてスクリューボルトで組むだけのシンプルな作りにしようと思っている。

またこのベンチは、冬のかまくらまつりの行灯としても兼ねる。

厚みがあるので、座る部分の側面に穴を開けて、電球を埋め込む。それにラミネートしたカバーを取り付ければ、行灯兼、フットライト兼、ベンチが出来上がる予定だ。

103301 さて現場へ行ってみると、最近の寒の戻りで雪に覆われてしまった。

103302 除雪してもガチガチに凍り付いてしまっている。これでは電動カンナをかけると刃が欠けてしまう。おまけに降雪とあっては塗装も載らない。また作業現場では杉の影になっていてなかなか日が当たらない。

ある程度の段取りをして、杉間伐作業に取りかかる。

103291 民家があるので細心の注意をして、作業を進める。

103292 樹齢が30年を越すと、とても人間の手には負えないので、重機も出動。

普請二日目もまず雪またじをしてから、間伐作業。まったくもって、邪魔雪だ。

この時の間伐は、大事な目的が含まれていた。それは次号に書くとして。

午後はやっと、ベンチ作りに取りかかれた。

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